今週のあらすじ
ビッグボディの勝利で“ビッグボディコール”に沸く紫禁城リング。

これが…勝利というものか
とビッグボディが初めて経験する勝利の空気をかみしめていると、虫の息のギヤマスターは天を指さし

け…軒轅星が…あんなにも激しく…
と、大きく揺れる軒轅星をいまだに気にします。これほどまでに軒轅星を気にする理由は
- 太古の時代、オメガの民の祖先の頭上に、本当にそれは降ってきた。
- それが罪に対する罰だとしても、これだけの時を経たのだから許されるべきだ。
- しかしまだ軒轅星は揺れている。どうすれば許してもらえるのだ。未来永劫許されないのか。
といったもの。そして

神ってヤツはつくづく不公平だ…そう思わねぇか、ビッグボディ
と、神の化身でもあるビッグボディに皮肉のような一言を浴びせると、その瞬間軒轅星は本当に落下し、ギヤマスターを圧殺。

しっかりしろ!
とギヤマスターを気遣うビッグボディでしたが、彼がすでに息絶えていることを知ると

ああ、オレも思うぜ…本当に不公平だ、神ってヤツはな
と哀しげに天を見上げて試合は収束します。
そして場面はイタリアはデルモンテ城で行われているキン肉マンゼブラvsマリキータマンをクローズアップ。両者ノーガードの激しいパンチの打ち合いは一進一退。そんな中ゼブラは

またひとり減ったな。
これではお前たちも高が知れている。

もう少しは期待してやってきたのだが、こうあっさり連敗されてしまっては…ガッカリだなぁーっ!
と、オメガの六鎗客を見下した言葉を発して右ストレートを炸裂。
ところがマリキータマンは

これが超人ボクシングのスーパーヘビー級チャンピオンのパンチか、屁でもねぇ
と、パンチをお返ししてからのフライングボディアタック。
しかしゼブラも同じ技で対応し、互角の状態ではじけ飛ぶと、次は両者ともにドロップキック。これも威力相殺で両者着地。

フン、お前はヤツらのようにはいかんとでも言いたげだな
とゼブラが言うと、

力不足で消えた者をどうこう擁護するつもりはない
と、ドライな反応をするマリキータマン。そして

だが甘く見るなよ。
何の勝算もなくやってきたと思うな。

たとえ六鎗客の半分が失われても、残り3人でオメガの悲願は達成する。
オレたち3人ならそれができる!
と、確固たる自信を持ってパンチを繰り出すと、ゼブラは華麗な防御でそれをすべて避けます。そして

次はオレだーっ!
と逆にパンチを繰り出すと、今度はマリキータマンが華麗に回避。

オレは今から全局目においてお前を圧倒してやるつもりだ。
それが死んだ同志を侮辱するような発言をした…お前に対するオレ流の報復だーっ!
と、すべてのパンチを避けたマリキータマンが強烈なローキックを放つと、少しグラつくゼブラ。
その瞬間を見逃さず、マリキータマンが追撃のアッパーを狙うと、それをスウェーでよけたゼブラは回転してバックスピンキック。
その足が見事にマリキータマンの右手を押し返し、マリキータマンは自身のパンチを顔面に食らうという、30年前にキン肉マンがゼブラにかました技そのものを披露して次回(3ヵ月後ではございません)に続く、です。

今週の感想
今回はビッグボディ戦の戦後処理から。ビッグボディが勝利の味をかみしめている姿は新鮮ですね。たしかにこれは感慨深いでしょう。あまりにも前回の負け方が悪すぎますからね(苦笑)。
たしかゆで先生の裏話では、王位争奪編を5対5の団体勝ち抜き戦に設定したものの、これを一試合ずつまともに描写していたのでは、

いつまでたっても作品が進まない
という懸念を抱いたために、スピードアップのはしょりが必要になったそうで、その犠牲になったのがビッグボディチームだったんですよね。
ですんで今回のビッグボディ賛歌は、そんな業務的裏事情のために30年以上にもわたって馬鹿にされるキャラとなったビッグボディチームに対する、ゆで先生の禊ぎだったのかもしれません。
そしてギヤマスターには“ニセモノを許さない”軒轅星が落下。これでオメガの六鎗客の行為は認められないものであると、間接的に判定されたことになります。
ただ死に際のギヤマスターの恨み節も切ないです。

オレたちは未来永劫許されないのか?
という言葉は身につまされるというか、理不尽な気持ちがわかるというか。
太古の昔にどういった理由で完璧超人始祖との闘いがあったのか判然としないので、どちらが罰を受けるべきなのか、今はまだわかりません。でもギヤマスター、ちょっと可哀想。
そんな理不尽の思いから出たのが

神ってヤツはつくづく不公平だ
というツイートなのでしょう。
そして神の化身たるビッグボディも、王位争奪編では神に翻弄されたという経験をもつからこそ

本当に不公平だ、神ってヤツはな
と、本心から答えることができたのかもしれません。
次の試合はゼブラvsマリキータマンでした。マリキータマンもボクシングが得意なようで、超人ボクシングチャンプであるゼブラに引けをとらないのはたいしたものです。
マリキータマンは“力なきものは淘汰される”とドライな性格を持つも、結局は死んだ同志の名誉を守るために闘っている面もあり、口で言うほどドライではないような気もしますね。
逆に実は一番仲間意識が強いのかもしれません。
ゼブラはかなり冷静な試合運びをしているので、今のところ安定しているのですが、冒頭に六鎗客の実力を見下しているのが気になります。
これは前戦の逆で、ギヤマスターがビッグボディを揶揄したのと同じパターンです。ということは、ゼブラが足元をすくわれる可能性も十分にありえるなあと感じてしまいました。
あまり吠えないほうがいいんだよな、こういうのって。
でも最後の引きはさすがですね、ゆで先生。ここでスピンキックからの自打撃にゼブラが持っていくあたり、オールドファンのツボを押さえまくりです(笑)。たまらんですな、まったく。
そして輪をかけて秀逸なのが、「次回は、3ヵ月後…ではございません!!」というアオリ文句です。
これ担当編集さんのセンスが良すぎですよ(笑)。「楓(カナディアンマン)」や「ヘイルマン! 背中、背中~!!」も相当なものでしたが(笑)、今回も素晴らしいです。
そうだよなあ、ジャンプ連載時はこのコマの後、3ヶ月も続きを待つことになったんだよなあ。あの時は日本中のちびっ子が今か今かと復活を待ち望んでいましたからね(笑)。
ロビンなんてヒマすぎてコーナーでハンモック吊るして寝てましたから(笑)。ですんでゆで先生、これからもずっと腰痛には気をつけてください(笑)。
その他気になった点は
- 盛んにビッグボディコールを送る中野さんと牛丼おじさん(笑)。
- 上半身金属つながりで、ギヤマスター&キング・ザ・100トンのタッグも見てみたい(笑)。
- 何気に軒轅星落下に巻き込まれそうだったビッグボディ。紙一重。
- 助けてあげようとするビッグボディは優しいなあ。
- またサンドウィッチマンが出てる。
- マリキータマンが「オレ流」を宣伝。ありがとうございます(笑)。
こんなところでしょうかねえ。


コメント