第86回 オレ流超人批評 番外編①-ケビンマスク メイキング

オレ流超人批評
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キン肉マンという作品史上、最強の人気を誇るケビンマスク。今回は雑談回として、彼を批評するに至った経緯と、そのメイキングをご紹介します
批評番手 83人目
執筆期間 約4.5ヶ月
批評回数

全6回

批評テーマ 1.その圧倒的ビジュアル~ファッション編
2.その圧倒的ビジュアル~漆黒のヨロイ編
3.その陰りあるパーソナリティ
4.陰りあるパーソナリティを形づくる正体
5.“無敗伝説”という特別なる格闘ステイタス
6.ケビンマスクとは何だったのか

 前回、6部作という『オレ流超人批評』史上、最長の批評となったケビンマスクの超人批評が無事に完結いたしました。

 この長きに渡った批評にお付き合いいただいた皆様、本当にありがとうございます。様々な方から反響をいただくことができ、批評冥利に尽きる体験をさせていただきました。

 今回は大仕事が終わった後のブレイクタイムではないですが、ケビンマスク批評に至った経緯や、批評すると決めてからの意気込み、そして実際のメイキングをお話しするという、雑談回を企画してみました。

 いつながらの長文テキストになるかと思いますが(苦笑)、私のケビン批評への取り組みついてご興味がある方は、肩の力を抜いてお付き合いいただけますとありがたいです。

批評できる超人とできない超人

 そもそも論で、この『オレ流超人批評』を熱心に読んでくださっている方々にとって、

キン肉マンのキャラ批評なのに、なんで主人公のスグルと万太郎が批評されてないんだろう?

なぜ人気ナンバーワンのケビンがラインナップから漏れてるんだ…?

といった疑問がずっとあったと思うんですよ。しかもこのコンテンツが生まれてから20年も経とうとしているのに(苦笑)。

 その疑問に対する答えはですね…

書きたくても書けなかった

というのが実情です。

 そう、私が超人を批評するにあたっては、批評できる超人と批評できない超人に分かれるんです。その判断基準は何かといいますと

  1. 現在進行形でレギュラー出演している超人は批評できない
  2. 主役級の超人は批評できない

というのが大まかなラインです。

▲批評しづらい超人たちです。

 ではなぜこの条件に当てはまる超人の批評ができないかというと、1に対しては

まだキャラクターが流動的だから

に他なりません。

 というのも、現在進行形で動いている批評対象は、批評したとたんにその行動が180度の方向転換をする可能性があります。

 ですので、せっかく批評をしてもキャラクターが大きく成長したり、違った面を出したりしてしまうと、その批評はほぼ無意味なテキストに成り下がってしまうんですよ。

 つまりキャラのアップデートに対する批評後のリスクが高すぎるわけです。

 そして超人批評というコンテンツが生まれた当時(2003年頃)、万太郎とケビンはかなり精力的に活躍しており、明日にでも大きく成長する可能性が十分にあるキャラでした。

 そうなるとですね、リスクが大きくて筆をとれないんです。ですので万太郎とケビンはずっと批評対象外だったんですね。

 2に対しては

批評文における責任が重すぎるから

という理由です。

 主役級のキャラは作品の顔なので、その批評は当然のことながら作品自体の批評につながりかねません。つまりそれをやるには

きちんと勉強し直して、全体を俯瞰しつつ、抜け漏れがないように批評しないと

という、文章における強い責任感が生じてしまうんですよ。さらには

片手間ではなく、本腰を入れ時間をかけてしっかりと取り組むべき。

でないとキャラや作品や作家、何よりもファンの方々に対して失礼だ

という想いが強くなるんですね。そう、文責の重さが他のキャラと比較してダンチなんです。ゆえにおいそれと筆をとれなかったんですよ。

 これがあったので、当時半隠居状態だったスグル(笑)は“書けない理由その1”はクリアしていたのですが、その2の部分が影響して批評はできませんでした。

 しかも作品の第二シーズンが始まり、彼はその1に再び適合してしまったので、当然現在も…批評できません(苦笑)。

 ただ“批評ができない=連載が続く”と同義になるので、ひょっとしたらスグルの批評は一生できなくてよいのかもしれませんね(笑)。

なぜケビンを批評する気になったのか

 そんな想いで20年間もほったらかしにしていた三巨頭なのですが(笑)、なぜ今回ケビンを批評するに至ったかの経緯をご説明いたしましょう。

 きっかけは二つありまして

  1. Twitter(現X)を始めて超人批評を復活させたこと
  2. クロエ批評の評判がよかったこと

が、私の背中を大きく押した要因となりました。

 そうなんです。私は昨年(2022年)Twitterを始めてから、数年間滞っていた超人批評の執筆を本格的に再開しました。

 このTwitterでのやりとりが面白くて、超人批評を復活させてツイートにリンクさせようというモチベーションが湧き起ったんですね。

 そして2022年については

プレボの休刊週や作品休載時に、超人批評でキン肉マンを補填しよう

という目標を立てました。おこがましいですが、本編がお休みの週に

少しでも新たなキン肉マンの楽しみを提案したい

というのがその趣旨でした。下の様な感じでの提案ですね。

 その流れでたまたま書いた一つがクロエ批評だったんですね。彼を批評するにあたっては、ケビンマスクを切り離すことは当然できず、久々に彼を学び直す機会が得られたわけです。

 つまりクロエを批評しつつ

これ…ケビンの批評も書いているみたいだな

という錯覚に陥ったんですね(笑)。

 そしてそんな感じで執筆し、リリースされたクロエ批評が、思いのほかTwitter上で評判がよかったんですよ。

 特に『キン肉マンⅡ世』に特化して熱い情熱を傾けていらっしゃる方々に対してこのテキストの反応が高く、同時にそのようなファン層が数多くいらっしゃることを知ったんですね。

 この反応が個人的にはとても嬉しくて。言うなれば“コアファン中のコアの方々”が、このクロエ批評に反応してくださったんです。

 自分のテキストが人に喜んでいただけていることにあらためて気づかされ、本当に嬉しかったです。

▲ありがたい反響をいただきました。

 と同時に、そのコアファン層の方々の憧れの総本山である(笑)ケビンマスクを批評してみたいというモチベーションが高まりました。つまり

  • クロエ批評でケビンマスクの予習ができていた
  • クロエ批評の評判がよかった
  • 単純に嬉しかった(笑)
  • 人気の頂点であるケビンを批評し、喜んでいただきたい
  • しかも現状ケビンは現在進行形のキャラではない(=批評できる)

が、ケビンマスク批評を決断した大きな理由ということになります。

最後のハードルを超えるための決意

 ただいかに批評のモチベーションが高まったとはいえ、ハードルはまだあります。それが

主役級の超人は批評できない

です。そう、ケビンマスクは作品における、万太郎と表裏一体の主役です。批評する重みとその影響力が段違いに大きいのです。

 だからといってチエの輪マンやモーターマンを軽く考えているわけではないですよ(笑)? 彼らの批評だって、それなりにプレッシャーを抱えつつ書いています(苦笑)。

 ただやはりケビンマスクとは違いますよ。ケビンは主役であり、かつ人気ナンバーワンのキャラです。彼の応援にプライドを持っている方が多数いらっしゃるのです。

 ですので、

やるからには失礼のない、魂を込めた文章を書くしかない

と腹をくくることは絶対に必要だと思いました。

 そしてそれにはまとまった時間も必要です。そのために、私は2022年~2023年にかけての年末年始休暇をすべてケビンマスクに捧げることに決めました。

 …う~ん、ちょっと大げさかな(笑)? でもけっこうお時間を割いたことは事実ですよ、ホント。

なぜ6部作となったのか

 魂を込めた文章を書く手始めとして、まずは『キン肉マンⅡ世』と『究極の超人タッグ編』のコミックスをすべて精読することから始めました。

 さらにはケビンマスク批評その4でも書いた通り、彼の行動やセリフ、そしてファッションなどをすべて抜き出し、エクセルで表に落とし込みました。

▲ケビンを細かく洗い出します。

 これはケビンの人生を俯瞰するためには絶対に必要な作業だと感じていました。これを作成することによって、彼の“批評すべきポイント”をあぶりだしていったのです。

 その結果、まず直感したことは

これは1回じゃとても終わらない

でした。というのも、ケビンマスクを批評するには

  1. ビジュアルについて
  2. 性格について
  3. 格闘能力について
  4. まとめ

の最低4テーマを並列に並べることが必要だと感じたからです。つまり最低でも4分割掲載となるわけです。

 もちろんテキストを延々と連ねれば、Web掲載なので1回で表示させることは可能です。

 ただ…そんな無限に長いテキスト、読む気にならないでしょう(苦笑)。今この文章だってかなり長いんだから(笑)。

 ですので1回につき最大8000字…原稿用紙で20枚程度を目標にしました。それでも多いですけどね(苦笑)。

 そんな形でいざビジュアル面から文章を書いていったのですが…もうここからすでに8000字に収まらない。だって書くべきこと、書きたいことが山ほどあふれてくるんです、彼(苦笑)。

▲天使が小声で囁きます(笑)。

 ですので、急遽ビジュアル面については

  • ファッション編
  • 漆黒のヨロイ編

に二分割したんですね。

 そして彼を形成する性格面についての文章も

…ダメだ、収まんね

と、1回掲載を断念(笑)。

  • 陰りあるパーソナリティ編
  • 陰りあるパーソナリティを形づくる正体編

に分割しました。

 特に後半の正体編については、このエクセル俯瞰表作成のおかげで、それまで気づけなかった彼のキャラクターの深層をあぶりだせたからこそ生まれた批評テーマだったといってもよいでしょう。

 そして格闘能力についてはなんとか1回で収め、最後のまとめである“ケビンマスクとは何だったのか”を書いて、都合6回もの分割掲載となってしまったわけです。

 これが6回連載の真相です(笑)。

長文をいかに飽きさせないか

 このように、気合を入れて書いたケビンマスク批評なのですが、さすがに8000字級のテキストが6回も続くというのは、読む方としてもかなりしんどいでしょう。

 失礼のないように本腰を入れたのに、それがかえって長文化を招き、途中離脱されてしまったらテキストを書いた意味がありません。

 ですので、長文を長文だと感じさせず、さらにはいかに飽きさせないかにも気を配りました。具体的には

  • 読みやすい文、読みやすいレイアウト
  • 文章のテンポのよさ
  • 可能な限り笑いを入れる
  • ふきだしやイラストで文章理解を手助けする

という対応です。

 これらはこの『オレ流超人批評』では常に気をつけている対応なのですが、今回のケビンマスク批評はこれまで以上にこの辺に気を遣いました。これでもし

いやいや、文字数を忘れるくらい読みやすかったよ!

という感想をいただけたら、とても嬉しいですね。

▲このような評価だと嬉しいです。

 そんな制作スタイルを踏襲した結果、年末年始から執筆を開始し、最終回の脱稿をしたのが5月のGW明けでした。まる4ヶ月半でしたね。

 つまり2023年の3分の1をケビンマスク批評に費やしたことになります。

 時間的には大変でしたが、前述した通り

片手間ではなく、本腰を入れ時間をかけてしっかりと取り組むべき。

でないとキャラや作品や作家、何よりもファンの方々に対して失礼だ

という想いがありましたので、時間が必要である点についてはある意味想定内でもありました。

 何よりもケビンマスクというキャラは、それだけ時間をかけるに値するキャラクターだったと、文章を書き終わった今では疑いようもなく感じております。

初アップ

 このように、自分としては精魂込めて書いた文章だったのですが、第1回をアップするのはけっこうドキドキしました。というのも

…コレジャナイ…

といった感じで、私と読み手の感覚がズレていたら目も当てられない、という怖さがあったんですね。

  • 私がフォーカスした点は求められていた点なのだろうか
  • それに対する主張は共感いただけるのだろうか
  • イジった部分は笑っていただけるだろうか
  • それはキャラを侮辱した失礼な行為になっていないだろうか

…まあこんな感じでいろいろと。

 そう、彼は人気ナンバーワンのキャラだけに、外したときのダメージがハンパないんですよ(苦笑)。

読み手を失望させてしまった…

という罪悪感が大きいというか(泣)。

 そんな恐怖もありましたが、ありがたいことにケビン批評はクロエ批評以上の高評価をいただくことができ、そのアクセス数も他の超人にはない伸び方をするという結果となりました。

 お読みいただいた方、本当にありがとうございました。

 Twitterでも共感していただけるツイートが多く、特にケビンに情熱を傾けていらっしゃる層の方々からの共感ツイートには、ほっと胸をなでおろした次第です。なによりも

早く続きが読みたい!

といったような反応をいただいた時は、本当に嬉しかったですね。

 もちろんある程度のリップサービスもあったかもしれませんが、それでもケビンファンの方は優しいなあと感じた次第です。いやあ、ホントお優しい。

おわりに

 以上、超人批評・ケビンマスクのメイキングをお届けいたしました。彼を批評するにあたっての、私の意気込みを感じていただけたのならば幸いです。

 そしてすべてを書き終えた今は、やりきった充実感でいっぱいです。これにより、少しでも楽しい時間を過ごせた方がいるならば嬉しいですね。

 次回はメイキングの続編として

超人批評ってどうやって書いてるの?

という疑問に対する雑談をしてみたいと思います。ご興味ある方はぜひお楽しみに。ではまた。

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