早くも激震、F1ストーブリーグ。

オレ流F1
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 2020年のF1GPはまだ開幕していませんが、なんと開幕前に来シーズンの大型移籍ニュースがドミノ倒しのように発表されました。

 ドミノのスタートブロックを倒したのは、トップチーム・フェラーリのセバスチャン・ベッテル。2021年のドライバー契約を更新しなかったんです。トップチームの椅子がひとつ空いたということで、当然レベルアップを狙う他のドライバーの椅子とりゲームが始まり、それを勝ち取ったのが現マクラーレンのカルロス・サインツでした。

 では次に空いたマクラーレンの椅子に座るのは誰だ、となるのですが、これは現ルノーのダニエル・リカルドが収まることになりました。じゃあルノーの椅子には誰が…となり、それがなんと…あのフェルナンド・アロンソだという噂があるんです。まとめると以下の感じです。

  フェラーリ マクラーレン ルノー
2020年 ベッテル サインツ リカルド
2021年 サインツ リカルド アロンソ?

 どうです。ドミノでしょう。この現象が、わずか一日でトントントンと発表されるという、リリースの巧妙さもすごいです。裏じゃ全部決まっていて、何かのひと突きをきっかけに、どんどん進むという。まさにドミノ(笑)。

 これでルノーにベッテルが収まると完全にローテーションとなるのですが、どうもベッテルはルノーのオファーを断ったそうです。ですんで、ルノーのシートにはアロンソ? なんて噂も飛び交うわけで。本当かなあ?

 しかし…発表のタイミングが早いよねぇ。プロ野球で言ったら、シーズン開幕前に巨人の選手が「来年は阪神に行きます」とリリースして、シーズン開幕したら巨人で1年間プレイするようなものですからね。去ることが決定しているチームでどこまでモチベーションを上げてプレイすることができるのかなぁ、なんて余計な心配をしてしまいそうです(苦笑)。

 ではそれぞれのドライバーが選択した移籍先についての雑感を書いていきたいと思います。

カルロス・サインツ(マクラーレン→フェラーリ)

 とうとうトップチームへの移籍を現実にしたのがカルロス・サインツ。単純に考えれば、最大のチャンスを得たのが彼でしょう。過去1度しか表彰台(1位~3位)に上がったことしかない彼が、来年から表彰台の常連になる可能性は高いです。

 …ですが、フェラーリというチームは№1ドライバーと№2ドライバーをきっちりと分ける風潮が強いチームで、自ずとその役割というものを、ドライバーにあてがうことが多いです。そして今後のフェラーリ№1ドライバーは、シャルル・ルクレールであると明言しているフェラーリですので、サインツは自然と№2ドライバーとして加入する、という構図になるんですね。

 これにサインツが我慢できるかどうか。トロロッソにいたときも、相方のマックス・フェルスタッペンを№1扱いするチームに嫌気が差し、チームを抜けた前歴があるだけに、何とも言えません。もちろん実力でルクレールをぶっちぎって下克上すればいいのですが、そのためにはチームメイトとの軋轢は必須。フェラーリとしてはそれは望んではいないでしょう。このような状況でサインツがどういった立ち位置を選択するのか。見物です。

ダニエル・リカルド(ルノー→マクラーレン)

 F1総合チャンピオンになることを秘密にしていないリカルド。そのためにはメルセデス、フェラーリ、レッドブルという3大トップチームに移籍することが最大の近道なのですが、どうも…ズレがあるというか…現状の力関係だと、マクラーレンではまだチャンピオン争いは厳しいと…。

 おそらく彼もベッテルのフェラーリ離脱後のチャンスを狙ったんでしょうけど、サインツに負けたんでしょうね。レッドブルは古巣なんですけど、彼もまたフェルスタッペンという不動の若エース体制に不満を感じてレッドブルを離脱したので今さら戻れない。絶対王者のメルセデスは、№2ドライバーを受け入れることができるボッタスの継続契約が濃厚。

 となると、空いたマクラーレンの椅子に収まる方が、現在のルノーよりもマシ、と考えたんでしょうか。確かに昨年からマクラーレンはチーム体制が安定してきたし、復活の兆しもある。さらに言えば、来年はエンジンを実績抜群のメルセデスに変えることが決まっている。このワンチャンに賭けた、といったところでしょうかね。

フェルナンド・アロンソ(フリー→ルノー?)

 さて、次はまだまだ眉唾ものの情報です。空いたルノーの椅子に、なんとあのアロンソが内定したとかしないとか。もしこれが本当であれば、2018年以来のF1復帰となります。ただね~、あるのかなぁ、これ。

 確かにアロンソは過去ルノーでチャンピオンになったという、大きな因縁があります。ですんで、まったくないわけではないと思うのですが…現状のルノーって、優勝を狙えるチームではまだないんです。つまりルノーに行っても、チャンピオンになれる確率はひじょうに低いわけで。ましてやマクラーレン・ホンダで辛酸をなめた経験があるだけに、彼は勝てるチームとしか交渉しないという哲学を持っているので、ルノーで満足できるかというのはちょっと…交渉の場にすら立たないのでは…なんて思ってしまうんですよ。

 ただ2022年からはレギュレーションが大幅に変更され、それまでの優位性が崩れる可能性のあるガラガラポンがあるだけに、2021年は復帰の慣らしとして成績は我慢し、2022年にすべてを賭ける、といった思惑なのかもしれません。ただ彼は紛れもないスターなので、グリッドが豪華になることは間違いありません。そんなレジェンドと、F1界のお笑い第七世代ともいえる(笑)、フェルスタッペン、ルクレール、アルボン、ノリス、ラッセル、ガスリー等と、世代交代の戦いを繰り広げる、というのも楽しそうです。

セバスチャン・ベッテル(フェラーリ→?)

 さあ、問題はこの人です。フェラーリを離脱した後、マクラーレンに収まるとばかり噂されていただけに、この後どうするのだろうと。どうもルノーのオファーも断ったらしいですからね。まあベッテルとルノーとの関連性がしっくりこないので(レッドブル黄金時代のエンジンがルノーだったというつながりはあるけど)、それもあるかなぁとは思いますが…。

 世界王者を4度も獲得した彼もまた、優勝を争えないチームに行くつもりは毛頭ないのかもしれません。古巣のレッドブルは、若手押しでいくと明言(=ベッテルの復帰はない)しているので、そうなるともうメルセデス一択しかないんですよ。ベッテルはドイツ人なので、ドイツのチームに入るというのはとても自然なことだともいえます。メルセデスの№2ドライバーであるバルテリ・ボッタスの契約は今年で切れるので、それを奪い取ることも不可能ではありません。

 ただ…メルセデスには絶対王者のルイス・ハミルトンが鎮座されてます(笑)。ハミルトンとベッテル。この両王者がタッグを組んで、チームプレーを発揮するなんて絶対にありえません。どちらも「オレがオレが」タイプの負けず嫌いですから、必ずぶつかり合います。つまりチーム内での揉め事が多発し、それを管理する方が疲弊してしまいそうです。最悪、両者がぶつかり合って自滅、なんてことも十分考えられるのです。

 だったら№2を受け入れる度量があり、実績もあるボッタスとの契約を延長した方が、メルセデスにとっては確実です。もしくはF1お笑い第七世代のジョージ・ラッセルの大抜擢の方が、明確な№1、№2体制を作れるので、チームとしてはやりやすいにきまっています。

 でも同条件でハミルトンとベッテルがバチバチに競い合う、という構図も、ファンからしたらたまらないシチュエーションで。ドライバー最強はどっちだ? みたいな、プロレスでいったら馬場VS猪木の実現みたいなことが起きるわけです。これは女房を質に入れてでも見なければ、みたいな(笑)?

 そんなこんなで5月にしてこの異例の盛り上がり。7月からの開幕が、より楽しみになってきましたよ!

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